築39年木造二階建ての実家を建て替えることにした。
このシリーズ(建て替え)は新築の家が完成入居するまでの記録とする。
主な工程は以下のとおり。
①解体
②地盤調査
③地盤改良
④基礎
⑤建物
⑥外構
大まかなスケジュールは、既に決まっているが、あくまで予定であり、最優先事項は、③の地盤改良。
これのために建て替えることにしたといっても過言ではない。
そういうわけで、今回は、①解体に向けての作業記録。
実は、解体までにやらなければならないことがある。
それは家の中の片付けだ。
これが一番つらい作業なのかもしれない。
前回記事でも少し書いていたが、両親が建ててくれて、私たちを育ててくれた家の中は、思い出しかないからだ。
当然ながら一日では終わるわけがなく、毎日、各部屋の片づけを泣きながらやっていた。
全捨離
【全捨離】という言葉を近年になって、よく耳にしている。
母が生きているうちに、それができればまだよかったのかもしれないが、母はとにかくモノを捨てない人だった。
もったいない。
いつかいる人がいるかもしれない。
もしも、のときのため。
母世代の人たちは、モノが捨てられず、家の中がたくさんのモノで溢れている人が多いと聞く。
我が家もそうだった。
片付けようとして、何度も母と口論になった。
「そんなにこの家が気に入らんなら、出ていけ」と何度言われたか。
母に捨てることを促すのをやめた。
話を戻そう。
【全捨離】とは・・
全捨離とは、本当に必要なモノ以外を全て手放すことで、概念や生活、習慣などを根本的に変えていく考え方です。家の中のモノを最低でも8割手放すことが定義とされています。
―引用元:Google 生成AIより
あまり使用していなかった部屋から片付けていった。
Xでもつぶやいたが、残すもの、残さないものの判断がとても難しかった。
母の思いを勝手ながら想像してしまう自分がいたのだ。
家族に対しての思い。
亡き父の遺品の数々。湯呑、茶碗、コーヒーカップ、衣類、バッグ、靴・・・。
私たち子どもの幼少期のもの。小学校で作った工作。学校で使用したリコーダーやピアニカ。裁縫道具。絵画。絵具。いただいた賞状の数々。衣類。バッグ。靴・・。
もう書ききれないモノがたくさんあり、なぜこれらを捨てなかったのか、なんて考えただけで涙が溢れていた。
もちろん、全部残しておきたいし、捨てたくはないのだ。
だけど、これらを保管しておく場所がないし、仮に置ける場所があったとしても、果たして見返すことがあるのだろうかと思った。
今、こうやって取っててくれたことに感謝の気持ちを持って、あの頃のことをしっかり脳裏と目に焼き付けておくことがいいと判断した。
大きな家具もたくさんあった。
特に母の嫁入り箪笥は大きくて、数も多かったので、中身含め、持ち出しただけでも部屋が広くなった気がした。
作業は、3人来てもらい、私を含めて4人で行った。
大物を持っていく人。
小物たちの分別をする人。
私は主に、残すもの、残さないものの判断だが、事前に残すものは段ボールに詰めていた。
それ以外は、処分する、ということになる。
処分対象物は、まだそのまま置いていたので、それらを燃えるもの、燃えないもの、プラスチック、金物、ガラス類、陶器類などに分別しながら箱詰めする、という作業を行った。
特にキッチン周りは手をつけていなかったのだけれど、キッチン周りが一番つらかった。
なぜなら、母が作ってくれた料理の数々を思い出してしまったからだ。
嗚咽し、大号泣してしまった。
ありがとう。
今まで本当にありがとう。
心のなかでも、声に出しても、何度もつぶやいた。
鍋類なんて、作ってくれた料理を鮮明に思い出した。
煮物やおでん、肉まん、おはぎ、おせち料理、イベント時の料理はもちろん、仕事帰りなのに、お腹をすかせた私たち子どものために、急いで作ってくれていた晩ごはんの数々。
こうやって思い出す機会を作ってくれた、と思うしかない。
何度も言うが、心から感謝の気持ちで片付けを行った。
仮住まい
同時進行で、仮住まいへの引っ越しも行った。
仮住まいとはいえ、5LDK戸建ての家から、1DKのアパートへの引っ越しは、どう考えても荷物の整理が必要だった。
必要最低限の荷物にした。
生活ができれば、それでいいのだ。
私にとって必要なもの。
インターネット環境
パソコン
パソコンデスク
ベッド
布団
衣類
身の回りの生活用品(キッチン周り、洗面、風呂、トイレ関連)
引っ越し前日に、ネットの回線は引っ越しを終わらせていた。
私にとっては何より重要だからだ。
在宅で仕事をしていることもある。
おかげさまで無事にネット環境は整備されていたので、特に問題なく生活を始めることができた。
水回りに関しては、まだこれからの箇所も多少ある。
だけど、同時進行している実家の片付けのほうを優先して作業している。
自分の衣類については、かなりの数を処分した。
なぜなら収納する場所が限られているからだ。
何年も来ていない服もあったし、高値で購入したものの時代遅れだったり、擦り切れるほど使用していたもの。
それらを今回一気に手放した。
若いときは、洋服に一番お金を使っていたと思う。
若さゆえなのかもしれないが、今はファストファッションで間に合っているので、それでいいと思っている。
同じデザインのものを色違いで所有し、なんなら同じ色のものも複数所有し、着回している。
誰も何も言わないし、着用できればそれでいいのだ。
冠婚葬祭用の衣類は、母のお下がりを着用している。
太ったら入らなくなるので、太らないようにしたい。笑
靴も、ものすごい数を処分した。
衣類も靴もだいぶ少なくはなっていたのだけれど、今回さらに処分した。
残処理
当然だが、家の片付け(全捨離)は1日では終わらない。
人員面で、数日というわけにもいかないので、細かいところは私自身が作業していくことになる。
まだ終わっていないところで、大きなことといえば、寝具類。
残す布団と手放す布団、さらには枕、カバー類。
押し入れ1面がこれらでまだ埋まっている。
枕やカバー類、贈答で頂いたタオル類の数々。
未使用のものもたくさんあるので、これらは取っておきたい。
が、取っておく場所がない、のだ。。。
取っておいたところで、使う日が来るのだろうか。
新居になっても、今後泊まる人がいても年に一、二度。
その日のために収納場所を占有されるのか。これはどうなのか。
なんてことを考えていたら、判断するのが億劫になって、今に至る。
他にも、処分するものを一部屋にまとめているので、それらを地道に分別作業していく。
あと地味に判断に困っているのが、観葉植物。
家の中にあるものは、仮住まいに持ってきたけど、玄関先(外)に置いていた植物たちの行き場がないのだ。
かといって、処分するのは気が引ける。
何より母が大事に育てていたものだし、私自身も気に入っている。
新居ができたらまた玄関先に置いておきたい。
んー。どうするかまだ迷い中。
仮住まいでの生活
先述のとおり、なんとか生活できるところまできたと思う。
できるだけ、モノは買いたくない。なんせ仮住まいなのだから。
なんとかかんとか工夫して暮らしていこうと思う。
無事にこの部屋で、リモートワークもできている。
まとめ
ざっくりだけど、現状はこんな感じ。
10月もそろそろ終わる。
解体工事は11月の予定。
まだ詳細日程は未確定だけど、そろそろ業者さんに連絡してみる。