本:アマゾン化する未来 ベゾノミクスが世界を埋め尽くす

2020/12/16

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『アマゾン化する未来 ベゾノミクスが世界を埋め尽くす』
著者:ブライアン・デュメイン
翻訳:小林 啓倫
ジャンル:金融・ファイナンス
発売日 : 2020/10/28

皆さんは、Amazon(以下、アマゾン)をご存知ですか?
聞いておきながらアレですが、もはや愚問かもしれませんね。

私自身は、大変お世話になっており、
生活に欠かせなくなっている身近な企業です。


アマゾンの会社名は「Amazon.com, Inc.(アマゾン・ドット・コム・インク)」。
1994年にアメリカで創業されました。
創業者は、ジェフ・ベゾス さんです。

2020年現在、世界18か国でサイト運営をしているようです。
国によってサイトドメインが異なります。

ちなみに日本のドメインは [co.jp] で、日本の皆さんがアクセスしているアマゾンのURLは、https://www.amazon.co.jp です。
また、上記はアマゾンジャパンが運営しています。

アマゾングループの事業内容は多岐にわたり、2800億ドル(約29兆7000億円)の年間売上高を誇る巨大ハイテク企業であり、同社が運営するECサイト(インターネット通販サイト)の名称が「アマゾン」です。
アマゾンジャパンの会社概要についてはこちらを参照ください。

今年(2020年)の春頃、本書は米国版と英国版が出版されました。
そう、世界中であの感染症が猛威を振るっている真っ只中。
日本版の本書は10月に出版されました。

困難な状況の中、アマゾンは企業として人類にどう貢献していくか。
早くから危機への対応の用意と、未知の事態に迅速な対応をしていました。

さらに未来へと繋げる構築を提案し続けています。
本書は、アマゾン社員、元社員、関係者への取材を重ね、現状のアマゾンと、これからどこへ向かおうとしているのかを、詳細に述べられています。

いろいろ凄すぎるので、「は、はあ」的なことになりかけていましたが、興味がある方は、いや、あんまりわかんなくてもぜひついてきて、いや、ついていったほうがいいと思います(笑)

著者プロフィール

ブライアン・デュメイン
受賞歴を持つニューヨーク在住のジャーナリスト。
フォーチュン』誌を中心に、30年にわたって記事執筆と編集を行う。

※「フォーチュン」誌とは、世界120ヵ国・500万人の経営者やビジネスマンに読まれている、世界最大の英文ビジネス誌。

本書の目次

アマゾン化する未来
日本版への序文
序章 世界はアマゾン化している
第1章 ベゾノミクスとは何か
第2章 ベゾノミクスを生み出した個人的な哲学
第3章 ベゾスとアマゾンのイノベーションの作法
第4章 長期的視点しかいらない
第5章 AIフライホールの発明
第6章 アマゾン・プライムがもたらした未来
第7章 アレクサがいる日常
第8章 暗闇に移動する倉庫の進展
第9章 悪魔と踊る覚悟
第10章 自動配送のラスト・ワンマイル革命
第11章 世界最大の「スーパーvsオンライン小売り」
第12章 対アマゾン巧者の闘い方
第13章 あなたの利益はベゾスのチャンス
第14章 アマゾンの未来とベーシックインカム
第15章 GAFAを解体せよ
終章 問題がある未来でも、もはや現実
謝辞
訳者あとがき

読んでみての感想

こんなに胸が高鳴ったのはいつぶりだろうか。
面白かった!!

小説の妄想や想像とは異なり、現在進行形で行われている「事実」として、知らなかったことばかりでした。

「アマゾン一人勝ち時代」

そこまで言う?と正直思ってましたが、もう抵抗はできない、というか素直に受け入れる(この表現が適切かどうかは別として)のがいいんじゃないかと思いました。

創業者ジェフ・ベゾスさんが凄すぎるのは大前提としても、アマゾンドットコムという会社が、どういう未来を想定して、これまでに何をやってきたのか、これから何をやっていこうとしているのか、そんなことが書かれています。

著者は、アマゾン現社員、元社員、関係者への取材を重ねており、目次を見ていただければ少しイメージできるかもしれませんが、ものすごく興味深いデータとともに、

アマゾンの軌跡と、
「顧客第一」の企業理念、
そこで働く社員たち、
他大手テクノロジー企業、
著者目線で見る未来の想像、

などが詳細に書かれていました。

私から見た本書のキーワードは、以下のとおり。
  • ベゾノミクス
  • アマゾン化
  • AIフライホイール
  • アレクサ
  • プライム会員
  • 人間とAI
といったところでしょうか。

今後AIを採用していく企業は、AIフライホイールの概念習得は必須です。

個人でいうと、アマゾンは買い物だけではありません。
*AWS(Amazon Web Services)をはじめ、映画や音楽、ゲームなどの娯楽、医療機関との連携をはじめとした健康管理、生活の源となっているお財布、財政管理までもがアマゾンに支配される未来がすぐそこまで来ているとおっしゃっていました。

世界で最も利用されているクラウドインフラサービスです。
日本国内でも多くの企業がWEBサイトやWEBサービスで利用しています。

これをどう捉えるのかは人それぞれだと思いますが、既存顧客は世界で、いや日本国内でも相当数です。

2020年5月我が家にやってきたEcho show 5。

私のように、アマゾンが生活に欠かせない存在になっている人は、今どれくらいいるだろう。
なんていうのは心配無用ですね。
今後、ますます加速して欠かせない存在になると思います。

面白かった中からひとつだけ書きます。

米国テクノロジー系ニュースサイト「ギズモード」の記者が、アマゾンなしで生活できるか、1週間の検証をしてみたとのことです。
※余談ですが「ギズモード・ジャパン」は読者として大変お世話になっています。

「私はアマゾンでばかり買い物をしていたので、オンラインで買い物をしようと思ったら、ほかにどこに行けばいいのかほとんどわからない」

彼女はAWSつまりインターネットの広い範囲で基盤として使われているアマゾンのクラウドコンピューティング・システムと関係のあるサイトを避けるようにした。
するとすぐに、Netflix や HBO Go、Airbnb、さらに同僚とのコミュニケーションに欠かせない Slack のアカウントにアクセスできなくなったことに気づいた。
彼女のプライベート・ネットワークでは、アマゾンが管理する2300万以上のIPアドレスがブロックされていた。

最終的に彼女の結論は、
「アマゾンはあまりにも巨大すぎてそれを乗り越えることはできない」
でした。
ここでいう「それ」とは、「アマゾンなしでの生活」のことですね。


著者の、というか日本語翻訳された小林氏の技巧だと思いますが、クスっと笑える場面が何度もありました。
ジャーナリストならではのストレートな語り口は、読み手に親近感をもたらしているようにも思えました。

アマゾンを知るには、ジェフ・ベゾスを知ることから。
Kindle版で読んだので、本の厚みは感じられませんでしたが、なかなかのページ数になるとは思います。

本書を読んで思ったこと。
人間はAIと共存することを、そろそろ本気で考えたほうがいい。
これは、国とか、企業とか、ではなく、個人単位で、です。

既に家庭にAIを取り込まれている方も多くいらっしゃると思います。
そんな方々も、本書でこの先私たちの生活はどうなっていくのか、というイメージはできるのではないかと思いました。

100%こうなる、ではないかもしれないし、軌道修正になるかもしれませんが、現状としてこんなことになっている、という意味で読んでみるといいのかなと思いました。

とても面白かったです。

動画:アマゾンが世界経済を埋め尽くす

またまたあっちゃんが解説してくれています。
これを見たのがきっかけで本書を購入しました。
いつもありがとうございます!!


動画:アマゾンCEOジェフ・ベゾスが語る

ジェフ・ベゾスさんが実際に喋っている動画を置いておきます。
”喋っている”って(笑)

いや、凄すぎる人だし、しかも海外にいらっしゃるわけで、存在している人なのか、よくわからなくないですか?(笑)

この動画は2018年にアップされていて、私自身も去年くらいに拝見していたのですが、今見ても面白いですね。

ほんの2年前のことだけど、この2年間でAI化が加速してる。
それをわかっていたかのように語るジェフ・ベゾスさんが印象的です。

気になる方は、約37分間の動画になりますが、お時間あるときにでもどうぞ。


参考

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