『大人の語彙力ノート』
著者:斎藤 孝
amazon注文履歴によると、
2019/10/22
に購入、既に読了、再読済みでございますが、
記録として残しておきたいと思います。
先日の記事「本:読書する人だけがたどり着ける場所(2020/10/14)」も
同じ著者(斎藤さん)でした。
Weblio辞書によると、
語彙力(ごいりょく)とは、その人がどれだけ多くの単語の知識を知っているか、そしてどれだけ使えるのかという能力のこと。外国語学習においては、その外国語に関して理解や知っている語彙の量や単語に関する知識のことを示している。語彙力の「語彙(ごい)」とは、一つの言語のあるいはその中の特定の範囲についての単語の総体という意味がある。「力(りょく)」は、能力や実力という意味である。
また、自分の語彙力度を知るきっかけとなる「語彙力」が試せるサイトもあるので、
時間がある方は「自分を知る」ひとつとしてやってみるのもオススメです。
ちなみに、ですが私も過去にやってました。
私の語彙力は・・・【34972】です!あなたは? https://t.co/snSiJCU1lB #JAVocSizeTest 難しかった
— u53 (@styleu53) September 1, 2019
これをやったことがきっかけで本書を購入したような気がします。
著者は冒頭にこうおっしゃっています。
友達同士のおしゃべりだけでは「語彙力」は増えない
最近の本レビューでもよく言っていますが、ここは共通事項ですよね。
自分の思いを言語化すること、
それには言葉を知らないと相手に伝えられない。
ではどうしたら、言葉を知る、または語彙力を上げることができるのか。
本書は、本というよりもどちらかというと、辞書的な感覚でよく見ています。
今、ここでどう伝えると、品よく、いやらしくなく、相手に伝えられるか的なイメージですね。
さて、本書の目次ですが以下のとおりです。
第1章 「普段の会話で品よく見せる」語彙力ノート
第2章 「お願いする」ときの語彙力ノート
第3章 「言いづらいことを言い換える」語彙力ノート
第4章 「気持ちを伝える」語彙力ノート
第5章 メール・口グセで自分を下げない「同じ言葉の繰り返しをなくす」語彙力ノート
第6章 会議・打ち合わせで「できる!」と言われる語彙力ノート
第7章 「訪問・宴会・手紙で使える」語彙力ノート
第8章 センスが伝わる「季節の言葉」ノート
本書でよくチェックしている表現を一部抜粋します。
知らないことを問われたとき、素直に「わかりません」と答える勇気は必要です。とはいえ、お客様や仕事の相手に対して「わかりません」では、能力を疑われてしまいます。この場合は、「勉強不足で申し訳ございません」などと答えると、反省の意図が伝わり、傷口が広がるのを防ぐことができます。
おそらくですけど、↑これは皆さん使っている人は多いと思います。
ここからです。
寡聞にして存じ上げません不勉強であることを謙遜していう「常套句」があります。その一つが「寡聞にして存じ上げません」。「寡」は少ないという意味です。「寡聞」は見聞が狭いこと、知識が乏しいことの意味であり、容認できない説に対して皮肉をいうときにも「そのようなことは、寡聞にして存じませんでした」などと言います。例文)その研究については、寡聞にして存じ上げません。
!!!
言いたい!言いたいこれ!ってなりました(笑)
ちゃんとフリガナがふってあるのでよかったんですが、
「寡聞」(かぶん)と読みます。
まだまだだなーと思った瞬間です。
ただこう思うのは、たくさんありすぎました。
相手にここは知っておいてほしいということ、たとえば、事前に伝えたスケジュールが必ずしもその通りにならなかったり、物事を進めるにあたって条件がついていることなど、トラブルをなくすために、あらかじめ相手に知っておいてほしいことがあります。その場合、「知っておいてください」「ご承知おきください」だと、一方的に命令されているようにも聞こえ、目上の人や、お客様などには使えません。
「ご承知おきください」は、よく使いますよね。
それがこうなります↓
そこで、「お含みおきください」とうフレーズはどうでしょうか。「含む」は、思いや感情などを心に持つことであり、命令や意思を守ろうとして心に留めるという意味があります。したがって、「お含みおきください」で、「心に留めておいてください」と相手にお願いする表現になります。
いやー、初めて知りましたよ。「お含みおきください」
使います!!
さらに、今後使うであろうと予想されるのがこちら↓
助けていただいたことへの御礼の気持ちを伝えるとき「ひとかたならぬご尽力をいただき感謝申し上げます」という表現を使うことがあります。「尽力」は、文字通り力を尽くすこと、骨を折ることを意味します。ちなみに「ひとかたならぬ」は、並々ならず、非常な、という意味の言葉「尽力」で相手の並々ならぬ働きに触れ、感謝の気持ちを伝えるフレーズです。
こんなことを言われたらどう思います?
「いつも助けていただき、ありがとうございます」
今までの自分だったら(なんならこれ普段からよく言ってる)こう言っちゃうところを
ちゃんとした場面で、
「ひとかたならぬご尽力をいただき感謝申し上げます」
なんて言えたら素敵ですね。
私がもし、言われる側だったら、しっかりした人だなぁと思うと思います。
間違いなく印象は変わる。
言葉ひとつで印象が変わるんですよね。
あとは、
気が利いてすごい → 目端が利く
センスをほめる → 慧眼に感服しました
言葉・文章がすごい → 言い得て妙ですね
などなど。
本書の帯にも書かれていました。
たった1語で180度印象が変わる!
と。
まさにその通りだと思います。
(あーこの表現が乏しくて悔しい)
先にも書きましたが、
私は本書をまるで辞書のように要所で見ています。
それほど、タメになる表現の連続です。
初版は2017年9月で、私が購入したときは22刷となっているので、
今はもっといっているかもしれませんね。
たくさんの方の需要があるんだと認識しています。
一家に一冊あってもいいのかなと思うほど素晴らしい本だと思いました。
↓左:単行本
↓↓右:Kindle版(電子書籍)