『読書する人だけがたどり着ける場所』
なんて直球なタイトルだろう、と思いました。
直球とは、読書する人はこうであってほしい、とどこかで思っていたからかな。
斎藤さんの本は、他にも読んでいるのですが、
言葉の使い方が丁寧だし、
「正しい日本語」「美しい日本語」で語られているので、読んでいて気持ちがいいです。
本書にも読書感想文のことが書かれているので、
少し緊張しながらですが、
本レビュー(読書感想文)を書いていきます。(プレッシャー(;^_^A))
サブタイトル:「本物の教養は、読書で身につく」
序章 なぜ、いま本を読むのか
第1章 読書をする人だけがたどり着ける「深さ」とは
第2章 深くなる読書 浅くなる読書 何をどう読むのか
第3章 思考力を深める本の読み方
第4章 知識を深める本の読み方
第5章 人格を深める本の読み方
第6章 人生を深める本の読み方
第7章 難しい本の読み方
「本」を読むからこそ、思考も人間力も深まる
「ネットで情報をとるから本はいらない」という風潮が広がっていますが、それは本当でしょうか?
私たちは日々ネットの情報に触れますが、キーワードだけを拾い、まったく深くなっていない、ということも多いのではないでしょうか?
読書だからこそ、「著者の思考力」「幅広い知識」「人生の機微を感じとる力」が身に着きます。
ネットの時代にあらためて問いたい「読書の効能」と「本の読み方」を紹介します。
この本を読みだした直後の「まえがき」部分で、うなずきの連続でした。
同感という意味です。
今自分が働いている場所(会社)の同僚や後輩、または先輩でさえも、見ていて思うこと。
文章の理解が浅い。
じゃあ私がすべてをわかっているのか、と言われると当然ですが私も知らないことだらけなのは前提です。
「メールを読んでください。」
といったところで、相手が何を求めているのかを読み取れる人が本当に少ない。
深読みができないんですよね。
「まえがき」に書かれている通り、
ネットで読むことと読書には重大な違いがあります。それは「向かい方」です。
ネット上で目に入ってくる「情報」や「文章」は、
例えば、短文だったり、単語だったり、何かしらのワードだけで読み取ることがとても多いですよね。
じゃあ今度は、これこれこういう内容で返信しておいてください。
といったときに「どう書けばいいですか?」と聞いてくることがとても多いです。
相手に伝えるための文章を作成できない。
どう書くと相手に伝わるだろうか、失礼にならないだろうか、誤解を生まないだろうか。
メールは、さまざまなことを想定しながら作成します。
何が言いたいのかというと、
普段から本を読んでいる人と読んでいない人はすぐにわかる、ということです。
斎藤さんも本書でこうおっしゃってます。とても共感した部分です。
コミュニケーション能力の根底には「認識力」があります。
相手の状況や感情、言動を認識する。
言動それぞれに、その場の文脈というものがあります。
(中略)
文学を読むことで、複雑な感情を感じ取ったり言語化したりする能力を身につけることができます。
さらに、言葉で応答したり働きかける際にも、認識力は重要です。
言いたいことがうまく表現できないとき、それは自分の中にあるモヤモヤした思考を言語化できていないのかもしれません。
文章を読んだときに、相手が何を言っているのかを理解することが重要で、
1回でよくわからなかったら、私は何度も読み返しています。
単語ひとつひとつにちょっとしたヒントになるものが書かれていたり、
文末の言い方ひとつでも、
怒ってるのか?
気を遣っているのか?
お伺いをたててるのか?
丁重に依頼されているのか?
などなど、読み取れることは多数です。
本書では、たくさんの本の紹介もありました。
中でも印象に残ったのが『眉山』。
「眉山」の人生には、経済的成功や勝ち負けといった価値観は出てきません。
「ああ、こういう人生の深みがあるのだよなぁ」と胸を打つのです。
誰が勝ち組で誰が負け組かという話をしたことがあるとすれば、それがいかに下品なことだったかと恥じ入るのではないでしょうか。
素直に読んでみたいと思いました。
これは、第6章なのですが、ここでは「人生を深める本の読み方」が書かれています。
読書することで人生を深めることができる、と。
決して大げさではないと本当に思います。
私も本が好きで少しは読んでいるほうだと思いますが、
読書好きな人はたくさんいらっしゃると思うので、
あまり大きな声では言えませんが、
これだけは言える。
”読んでてよかった”
なぜか。
個人的なことを言いますと、
悩んでいるときは、自己啓発本やビジネス本などでたくさんの言葉を貰い、
ものすごく励まされているし、思考や行動や言動を学ばせてもらっています。
知らないことがあったら、なるほど、と思い、
自分も同じことをやってみたり、調べてみたり、時にはその場所へ出向いたり、
自分の目で確かめています。
舞台が行ったことがないところで魅力的だったら、その場所へ行ってみます。
(これは描写が素晴らしいことが多いです。=著者の文章に魅了されているんですね)
なんてことを言いつつ、人はどうしても忘れてしまうもの。
例え読了したとしても、しばらくして再読、再再読なんてことはよくあります。
当ブログで書いている文章がその時読んでいる本に感化され、
似たような文章の書き方になっていることが自分で読み返してすぐにわかります(笑)
それほど、私の人生で本はかけがえのないもので、
なくてはならないものだと自信をもっていえます。
話を戻します。
本書では、
本を読むことで、
思考力を深めることができ、
知識を深めることができ、
人格を深めることができ、
人生を深めることができる。
と断言しています。
確かに!!!
100%イエス!
と思いました。
※個人の感想です。
とはいえ、私はまだまだ未熟者です。
まだまだ、まだまだ知らないことだらけ。
本書で紹介されていた本の中で、既読本があったのは嬉しくなりました。
未読本は機会があればぜひ読んで、もっともっと人間力を深めていきたいと思いました。
オススメは、自発的に「読みたい」と思う本を読むことですね。
そういう意味でも、著者:斎藤さんの本はもっともっと読んでみたいとも思いました。
今回も良本と出会えたことに感謝。
ありがとうございました!
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